森下 葉月

Hazuki Morishita

ボタニカルアーティスト。1990年東京都生まれ、長野県在住。
植物画や押し花アートを中心に、和紙や金箔を用いたミクストメディア作品を制作。日本の伝統的な美意識と西洋のボタニカルアートの手法を融合させ、生命の儚さと時間の流れをテーマにした作品を発表している。
個展『静寂の森』(東京、2017年)や、フランス・パリの「Botanical Visions」(2019年)、ニューヨークの「Green & Earth」展(2021年)など、国内外での展示を多数開催。公共空間へのアートプロジェクトとして、《四季の記憶》(京都府立植物園、2022年)や、《風の森》(軽井沢アートフェスティバル、2023年)などを手がけ、自然とアートの新たな関係性を探求している。
近年の主な展覧会に、「森の記憶」(代官山ギャラリー/2024年)、グループ展「Nature’s Echo」(ロンドン・Kew Gardens Art Gallery/2023年)、個展「Ephemeral Bloom」(ニューヨーク・Botanica Gallery/2022年)がある。2025年にはベルリンのアートフェア「Green Vision」に出展予定。

森下葉月からメッセージ

植物は声を上げることはありませんが、確かにそこに存在し、時を刻み、静かに変化し続けています。
私の作品は、そうした植物たちの内に秘めた力や、季節の移ろいとともに見せる表情を視覚化することで、自然の本質を捉えることを目指しています。
忙しない日々の中では見過ごされがちな、儚くも力強い生命の営み。
本展を通じて、植物が持つ静かな美しさと、時の流れが織りなす変化に、少しでも心を留めていただければ幸いです。
そしてぜひ、鑑賞者という枠を超え、「観察者」として作品と対話しながら、この空間に身を委ねていただければと思います。